旧月田家
旧月田家住宅は、大聖寺藩の下級侍であった家柄の建物です。文化 11年(1814年)頃に描かれたとされる「大聖寺町絵図」でも、現在地(大聖寺神明町)に月田大助の名があることから、少なくとも幕末には建てられていたと考えられます。旧藩時代の下級武士の住宅として大変貴重なものとなっています。
修理後
修理前
調査により正面・左右面3尺を増築した事がわかりました。
修理としては、増築部分は残しました。
外壁は痕跡調査より焼き杉の削ぎ重ね張りとしました。
妻壁は白漆喰塗り、屋根は当時、石置屋根の木羽葺きだったので、新しく木羽葺きをした後ガルバニウム鋼板葺きでカバーしてあります。
左側面の写真です。3尺を増築した事がわかりました。
修理としては、増築部分は残しました。
外壁はこちらも焼き杉の削ぎ重ね張りです。
背面の写真です。外壁に当時の焼き杉板削ぎ重ね張りが残っていました。
外壁はこちらも焼き杉の削ぎ重ね張りです。下屋の内壁には残っていた削ぎ重ね張りをそのままにしたあります。
右面の写真です。こちらも3尺増築したことがわかりました。
外壁はこちらも焼き杉の削ぎ重ね張りです。
床は組み直しています。壁は荒壁押え、天井は撤去し吹抜けに戻しています
雨漏りがひどく床が落ちていました。
座敷は壁に合板が張られていました。
玄関入って次の間です。2帖の部屋です。
床下にあった囲炉裏も復元しました。
壁は砂壁塗りを再現し、床はこの部屋のみ畳を入れまし
た。
建具は修理し、新しく畳を入れ、壁は白漆喰塗りに復元しています。
座敷の床の間の下がり壁には刀掛けが残っていました。
武士住宅を感じさせます。