平成18年6月24日 北陸中日新聞
『加賀の築50年古民家 バリアフリー住宅に』
の記事が掲載されました。
 約50年前に建てられた加賀市直下町の重厚な古民家が、バリアフリーやニ世帯住居空間などを取り入れて再生された。低コストの建築方式も採用されており、古民家の再生モデルになればと内見会を開く。

 場所は直下町タ72の中野邸。母屋は木造2階建て延べ282uで、他に納屋と倉庫、蔵もある。母屋はケヤキやマツの大木を柱や梁に多用した重厚な造り。
 その構造を生かしながら、基礎をつくり変えて1階部分を完全にバリアフリー化。車椅子利用者用のトイレや洗面所も設置されている。
 正面玄関に面した「オエ」と呼ばれる部屋は、約9メートルの吹き抜け構造で採光と通気を兼ねた煙り出しが屋根に取り付けられた。冬季の寒さ問題も蓄熱式暖房や間仕切りを工夫して解決した。

 施工は、従来の一社請負方式ではなく、個々の業者と施主が直接契約する完全分離発注方式を採用して、大幅なコストカットができたという。
 設計と施工のコーディネーター役を務めた瀬戸達さんは「古い建物を守りつつ、快適な生活が実現できることを多くの人に知ってもらいたい」と話している。