平成18年4月1日 朝日新聞
藩政期の町家、古材使い再現
 赤瓦に漆喰壁、面格子と藩政期の町家の外観を再現した店舗兼住宅が加賀市作見町に完成した。町並み保存に取り組む地元の建築士 瀬戸達さんが古材を用い、設計監修した。「町家再生や景観整備に関心のある人にぜひ見てもらいたい」
 
 住宅は木造2階建て120uの入母屋造り。柱や梁、瓦、ガラス障子などは明治から大正期の古民家で使われていた古材などを再利用している。
 外観は1階は焼き杉仕上げ、1階の屋根と2階の壁の接合部に雨雪から壁を守る「ドイタ瓦」を付け、大黒さんなど縁起物も飾っている。2階の外壁は漆喰塗り。窓には面格子が付けられ、落ち着いた雰囲気になっている。住居部分となる2階は、照明や空調機器のほか床暖房もそなえ、流し台にはIH調理器を備えるなど現代の生活にも配慮されている。
 瀬戸さんは「古民家の移築や改築は20軒近く手がけたが、古材で一から再現したのは初めて」と言い、施工主の元中学教員 木村勝保さんは「金沢にある町家を移築しようと思ったがかなわず、ならば可能な限り当時の技で再現をお願いした。できあがった家を見て、昔の建物が周囲との調和や落ち着きをいかに大事にしていたかを感じた」と話している。
赤瓦に漆喰壁・面格子 加賀に完成