Q&A
よくある
・住宅に関する考え方は?
 世界的に稀な北陸の気候を考えると、「湿気・結露」の対策を第一に考えています。これは、「湿気・結露」で著しく建物の寿命が短くなるからです。
 古民家再生や文化財改修から学んだ、先人の知恵を現代の住宅に取り入れ耐久性を求めながら、現代ある床暖房やペア樹脂サッシ、システムバス、キッチンでオール電化で安全快適さをもとめた住宅をめざします。
 分離発注方式(オープンシステム)で価格を押さえて設計事務所らしいアイデアの詰まった、オリジナルな家を提案しています。間取りについては、20年くらい先を考えた設計を心がけています。
 
・断熱材は何を使っていますか?
・住宅の工法は?
 ウールブレス(羊毛の断熱材)を使います。
これは、吸放湿の特徴があり、不燃性で北陸には特に向いている断熱材です。結露に非常に有効です。
・住宅の価格は?
防水
(1)焼杉板下見板張りさんざらし、杉下見板張り
(2)漆喰塗り
(3)珪藻土(シルタッチ)
躯体
屋根
瓦葺き
 対候性、耐久性にすぐれ、割れてもすぐに補修でき、北陸に向いています。
また、「古瓦の再利用」もしています。これは昔の瓦の方が今の瓦より丈夫で、味わいがあるからです。
野地板
 杉の野地板を張っています。伝統的な建物では小間返し張り(板にすき間を空けて張る)をしていて、地元に古くから伝わる工法です。屋根裏が蒸れにくくなります。
 野地板に合板を使うと軒先からの湿気で傷みが早くお勧めできません。
 一般住宅では「透湿遮熱ルーフィング葺き」 伝統的な建物では杉皮2重葺きの上透湿ルーフィングの上杉皮2重葺き、または杉皮の代わりに木羽葺き」をします。これも屋根裏の蒸れ無くなります。
  これは、改修の現場経験から、昔のトントン葺きや杉皮葺きと今のルーフィング葺きでは、あとから増築したルーフィング屋根は蒸れによって陥没していたのに対し、昔の杉皮葺きの既存部分はまだまだ大丈夫だったからです。茶室等の文化財的な建物によく使われてます。
外壁
  杉は水分の吸放湿性にすぐれ、晴れた日は板が縮み風が良く入り、雨の日は逆に板が延び雨、風が入らない、正倉院の原理に近いものがあります。
  人、建物と相性が非常に良く、建物を長持ちさせます。
 昔からある材料で、最近特に見直されています。
色合いの良さ、湿度を保つ保湿効果、対候性にすぐれます。蔵に良く使われてきました。
最近出てきた自然素材です、これも吸放湿性があり建物に対して良いです。
(1)在来軸組み工法  力貫工法,竹小舞土壁
内装
(1)天然無垢羽目板
(2)漆喰塗り
(3)珪藻土、ジュラク塗り
(4)クロス、和紙
・床材
 在来軸組み工法は木造で最も一般的な工法で、耐久性に優れ、リフォーム時の間取の変更がし易く、お勧めの工法です。ハウスメーカー等の鉄骨を利用した工法や2×4工法は建てたメーカーしかリフォームができないので、20年先のリフォームでは高い見積もりがくる可能性があります。
 どの業者でも十分リフォームができる在来工法がお勧めです。

 伝統木造の建物では、貫を柱から柱に貫通させ、楔(くさび)で固定させるものです。貫が筋交いのかわりになります。
 古民家などの伝統的建築物はこの伝統工法であり、地震時に力を受け流す柔構造です。
 
  パイン、杉等を主に使っています、無垢の羽目板を使うと木の香る、癒される空間ができます。張りすぎるとログハウスのようになるので、どこでも張るのではなく、クロスや珪藻土とのバランスを考えて使います。
  無垢板は人にやさしく、建物にも良いです。
種類が豊富で張り替えできるので、子供部屋などに使います。
 昔からある材料で、最近特に見直されています。色合いの良さ、湿度を保つ保湿効果、対候性にすぐれます。
 ジュラク壁は昔からあり、種類も豊富で、和室に採用しています。塗り替えができ、吸放湿性があります。
(1)無垢フローリング(パイン、杉、ひのき)
 無垢のフローリングは細かい空気の層があるので、合板のフローリングに比べて暖かく感じます。また、本物ゆえに収縮してすきまが多少できますが、事前に説明しているので特にクレームにはなりません。
 どこもかしこも、無垢フローリングを使うわけではありません。適材適所、非常に傷つきやすい部屋はこれをつかいます。
(2)WPCフローリング
(2)ベタ基礎
木造2階建てでも、ベタ基礎をさいようしています。防湿フィルムを敷くので、湿気が上がってこず、シロアリ対策にもなります。地盤が悪いときは地盤改良でベタ基礎にします。目に付かないところほど大事なのです。
坪単価48万〜60万円ぐらい目安です。
これまでの仕様での新築住宅は坪50万〜55万円程度です。
古民家の再生ですと傷み具合にもよりますが坪50万円程度です。
古民家の移築ですと解体費用分がありますので、坪60万円程度になります。
・押入れ・クローゼット
 桐の集成板を使います、押し入れ、クローゼットは北側に配置されています。その為、結露が発生しやすく、カビやダニなども繁殖しやすいのです。桐のタンスが高級品としてしられているように、押入れに桐を使うことは有効です。
・フローリング下地材
 コンパネ(合板)を使わず「ひのきの集成板」を使います。合板は長年経つと劣化しぼそぼそになります、この集成板を使えばシロアリも寄せ付けず床に湿気を上げません。
杉皮葺き
焼杉板下見板張りさんざらしと白漆喰塗り
竹小舞土壁と力貫工法
パイン羽目板張り
古代赤瓦葺き
鉄板葺き
 GL鋼板葺きなどの鉄板葺きもしています。遮熱塗装タイプや汚れが付きにくい耐汚染塗料のものもあります。耐久性に優れ工場、一般住宅など幅広く使われています。
透湿ルーフィング葺き
(4)GL鋼板張り、サイジング張り
GL鋼板張りは耐久性に優れ、スパンドレル鋼板はスタイリッシュな外観に使います。
サイジングは最も一般的な外壁に使われています、目地部分のコーキングが8年程度の耐久性しかないので、定期的なコーキング打ち替えが必要です。
黒瓦葺き
在来軸組み工法
ベタ基礎
(3)柱、梁、土台、大引き、根太
 柱は無垢材の杉、ひのき、ヒバと使います。本物の木材は完成後30〜40年以上は強度が上がっていきます。完成後劣化していく集成の柱や梁等は極力使用していません。梁は国産松、米松の無垢材を使用、土台はヒバ、大引きと根太はひのきを使用しています。
羊毛断熱材
押入の桐材
クロス貼りのDK
白漆喰塗りのDK
ひのきの下地材
古材の梁と杉板張りの洋室
大理石調の床とキッチン